間質という空間と、揉みほぐしの感触

今年三月末に、人体に新しい発見(?)があったことを、ご存知でしょうか?

「体中の皮膚の下にある密度の高い結合組織」だと思われていた『間質』という場所が、「液体を運ぶ」「衝撃を吸収する」という役目を持つ「器官」であることを発見した、と、3月27日付けのScientific Reportsにて、ニューヨーク大学などを含む研究チームが発表したのです。

記事は多数ですが、代表としてWIREDの記事をリンクしております⇒こちらです。

この『間質』、リンパ液がリンパ管に引き込まれるまでの通路やクッションとしての役割がすでにわかっていましたが、あちこちにちょっとある隙間、であって、つながって何かの役割を果たしている、とは思われていなかったのです。

 

『なぜ今まで気づかなかったの?』とおっしゃる方も多いかと思われます。

気づかなかった理由の一つには、店主、なんとなく心あたりがございます。

実は、この数十年で画像診断装置や電子顕微鏡が進化するまでは、理科の実験で使うような顕微鏡で人体のかけらを眺めておりました。

顕微鏡用の標本を作るときには、「脱水操作」という、組織から水分を抜いて他の液体に入れ替える過程が不可欠です。

このときに、水分が大半を占める『間質』は潰れたり崩れたりしてしまって、元の形が残らなかったんだろうな、と。

昔、薬剤臭に鼻をつまみながら検体標本を作ったことがある身としては、苦笑するしかない話でした。

 

店主は、この発表を知って、やっと自分が触ってきた謎をとく手がかりがつかめました。

大きな血管やリンパ管が無い場所のはずなのに、『とくとくっ』と流れる液体の感触。

流れる感触があった直後、お客様の身体の力が、ふっと緩むのです。

だからこそ、動脈の脈動とは違う、でも、何かが動いている、という確信があります。

しかし、解剖学上では体表リンパと循環器以外での液体の流れはない、と言われていました。

何かがあるとわかっていながらうまく説明できず、じたじたとしておりました。

間質の話があって、やっと合理的な説明ができるようになり、そこから一ヶ月かけてレポートを書き上げ、伝を頼ってお医者様にお渡ししました。

話を聞きたい、という方がいらっしゃるならば、レポートも差し上げますし、話すこともいたします。

一介のセラピストである店主だけではデータを取れず、纏め上げることができません。

話を聞いて、一緒に研究してくださる方、どうかお声をおかけください。よろしくお願いいたします。

 

 

ほぐし処 ねこや

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