【中医学を読み解く】唯物観(2)精・気
生命エネルギーの基本単位を探る
前回の「唯物観(1)」では、中医学における世界と生命の関係性、特に環境からの影響について考察しました。
今回はその続編として、体内における唯物観に注目し、「精」「気」というエネルギー概念を読み解いていきます。
(予告していた「形」と「神」については、次回に扱います)
中医学を読む際の前提
まず最初に、中医学を読む際の大前提をお伝えします。
中医学は観察と統計に基づく体系です。
現代西洋医学で未証明な事柄も多いのですが、共通性の高さから「存在する」とされてきた現象も多数あります。
「ありえない」と否定する前に、「統計的に観測されたもの」として受け取ってください。
「精」——生命の根本となる物質
中医学における「精(せい)」とは、生命の本質を表すエネルギー単位です。
これはしばしば「精気」とも呼ばれ、以下の2種類に分類されます:
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先天の精:親から受け継がれる遺伝的な要素
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後天の精:飲食物から吸収され、体内で生成される栄養
この考えを現代の知識と照らし合わせると、
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先天の精=遺伝情報や細胞そのもの
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後天の精=細胞を養う体液中の栄養素
と捉えることができます。
すなわち、「精」とは栄養によって維持される人体そのものであり、まさに生命そのものの本質といえるのです。
「気」——変化と移動を繰り返すエネルギー
「気(き)」は、生命活動を支える基礎エネルギーとされています。
その主な役割は、「気化(きか)」と呼ばれるエネルギーの発生や変換を通して、体内のさまざまな機能を維持することにあります。
この「気化」は、次の2つに大別されます:
① 気の運動形式:「出・入・昇・降」
「気」は常に出る・入る・上がる・下がるという運動をしています。
これは陰陽のバランスに基づいた、器官間でのエネルギー移動のことです。
特に五臓の間における気の流れは、生命維持に不可欠とされます。
(※「臓」はひとつの器官ではなく、複数の構造や機能が包まれたエネルギー集合体と考えられています)
② 転化:エネルギーの質的変換
「転化」とは、気・血・津液(しんえき)などへのエネルギー変換プロセスを指します。
たとえば、
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食べ物が水穀(栄養)として吸収され、「精気」へと転化する
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精気が「気」「血」「津液」として全身に巡る
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陰気⇄陽気の変換もまた「転化」のひとつ
成分分析技術がない時代に、ここまで体内変化を観察で把握していたことに驚きを禁じ得ません。
まさに経験の積み重ねによって磨かれた直観的科学といえます。
次回予告
次回は、「形(けい)」と「神(しん)」という2つのエネルギー概念について解説します。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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