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2025年06月13日

【中医学を読み解く】唯物観(1)世界と生命のエネルギーモデル

中医学の根幹思想の一つに、「唯物観(ゆいぶつかん)」という概念があります。 中医学における唯物観とは、世界と人間の関係をエネルギーの流動としてとらえる視点です。 しかしながら、この概念は文献ごとに記述内容が異なるため、非常に理解しづらく、初学者には戸惑う要素となっています。 筆者自身も、完全に読み解けたとは言いがたいのですが、現時点での理解を整理してみたいと思います。 なぜ「生命」ではなく「世界」の話から始まるのか? 中医学では次のような考え方が示されています。 「世界は物質で構成されており、生命は陰陽の相互作用によって生じたもの。天地は生命を発生させる母体であり、天は陽、地は陰である。」 一見すると神話のような表現ですが、これは「陰陽」に関するエネルギー流動モデルを表したものです。 陰陽とは、対立する二つの要素の間にエネルギーが流れることを前提とする考え方。 つまり、天地の関係もまた、エネルギーの性質と流れ方に基づいて説明されます。 天は軽快に動き、外部に影響を与えやすい「陽」 地はゆっくりと動き、凝縮・安定している「陰」 この天地のエネルギー的相互作用の中で生命が誕生する、というのが中医学の生命観です。 自然界の「六気」と病気を引き起こす「六淫」 中医学では、病気の原因の一部は自然環境にあるとされています。 具体的には、「六気(風・寒・湿・熱・暑・燥)」と呼ばれる自然の気候的要素が、人体に悪影響を与えたとき、それが「六淫(風邪・寒邪・湿邪・熱邪・暑邪・燥邪)」となって病因となる、という考え方です。 この理論は、現代医学における「環境と健康(公衆衛生学)」の視点とも一致しています。 六気が人体に与える影響と「天人合一説」 六気にはそれぞれに明確な性質があります。たとえば: 風気の特徴:揺れ、動き → めまいやけいれんといった症状を引き起こす 湿気の特徴:重だるさ、停滞感 → むくみや関節のこわばりとして表れる これらの自然界のエネルギーが人体に影響し、同様の特徴を持つ症状が現れるという見方が、「天人合一説」です。 つまり、「人体と自然は切り離せないエネルギー的存在である」とするのが中医学の唯物観の基本原理です。 次回予告:人体の唯物観 ― 精・気・形・神 今回は、中医学における「世界と生命のエネルギー的関係」に焦点を当てました。 次回は、人体そのものを構成する「精・気・形・神」といった概念について、唯物観の視点から読み解いていきます。 ここまでお読みいただき、ありがとうございました。 おつかれさまでした。     ほぐし処 ねこや 住所 〒277-0042 千葉県柏市逆井4丁目24-36 アクセス 逆井駅より徒歩9分 電話番号 04-7113-4346 (10:00~21:00) 営業時間 11:00~21:00 (完全予約制) 定休日 水・木曜日(祝日は営業) 当店facebookはこちら↓ http://bit.ly/1TqmW8d

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2025年06月11日

朝活ゲームで頭すっきり!

どうにも朝が弱い、昼頃まで頭がすっきりしない。 そんなお悩みを抱えているかたへお勧めの朝活があります。    それは朝活ゲーム!  朝、目が覚めたら椅子に座って、軽くテレビゲームをするだけ! 「いやいや、朝からテレビゲーム?」とお思いの方もいらっしゃるかと。 あえてテレビゲームというには理由がありまして。   ・光を見つめることで、眠気がなくなる 夜に光を見つめてると眠気がなくなるから、寝る前のスマホやテレビは控えましょう、とはよく言われます。 ということは、逆に言いますと朝の起きたてで光る画面を見つめれば、目覚めすっきりとなるわけです。   ・指を動かすことで、体の血の気が巡りやすくなる 体を動かせば血流がよくなるので朝にジョギング、とはよく言われます。 しかし、そこまで大きく動かさなくても、指を細かく動かすだけで体の内側の血の気が巡りやすくなります。 朝の起き抜けに体を急に大きく動かすとくらくらする、という方には特におすすめ。   ・頭を働かせることで、眠気が吹っ飛ぶ ゲームはただ画面を見つめるのではなく、クリアするために頭を働かせます。 操作を失敗したくないので、適度に体を緊張させます。 というわけで、気が付けば眠気はどっかにいってしまいます。   難しすぎず、でもただぼうっとしていると失敗してしまうような程度の簡単さがおすすめ。 クリアしたときの爽快感ですっきりするなら、なおよしです。 時間制限のあるものが、切り上げやすくていいかと。 スーパーマリオなら1-1や1-2,熟練ゲーマーならもっと先のほうでも。 モンハンで軽く一狩り。(昔だったらクック先生というところなのですが、今だと何になるのだろう?) ストーリー物のRPGは、時間制限の緊張感がないのであまり向かないかも? ねこやあるじは、FF14のFATE(時間制限つきフィールド戦闘)の20レベル下ぐらいを友人と30分ほどやっております。 自分のレベルは下がっているけど装備は強いものが使えます。 適度の緊張もありながら、なかなか気持ちよく戦えるという、なかなかいい目覚ましです。    というわけで、朝活ゲーム、お勧めですよ!     ほぐし処 ねこや 住所 〒277-0042 千葉県柏市逆井4丁目24-36 アクセス 逆井駅より徒歩9分 電話番号 04-7113-4346 (10:00~21:00) 営業時間 11:00~21:00 (完全予約制) 定休日 水・木曜日(祝日は営業) 当店facebookはこちら↓ http://bit.ly/1TqmW8d

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2025年06月10日

Western and Chinese Medicine: How Do They Differ in Approaching the Body?

“Western medicine and Chinese medicine—aren’t they both just forms of medicine? So why haven’t they been integrated?” This was a question I had long pondered. But after studying both, the answer became clear: They differ fundamentally in how they approach the body. A Fundamental Difference in Medical Approach Western medicine seeks to identify and directly…

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2025年06月09日

西洋医学と中医学、身体へのアプローチの違い

「西洋医学と中医学、どちらも“医学”なのに、なぜ統合されないのだろう?」 これは私が長年感じていた疑問でした。しかし、実際に両方を学んでみると、その理由がはっきりと見えてきました。それは、身体へのアプローチ方法が根本的に異なるからです。 アプローチの根本的な違い 西洋医学は、症状の直接的な原因を探し、治療することを目的とします。たとえば、「症候群」と呼ばれる原因不明の症状に対しても、表面に出ている困った症状を止めることを優先します。 一方、中医学(伝統中国医学)は、症状だけに注目するのではなく、全身に現れている複数のサイン(指標)をもとに、バランスの乱れを見つけ出し、全体を整える治療を行います。 医学としての構造の違い 西洋医学の基本は、解剖学・細胞学・生化学など、身体をミクロに分解して理解することにあります。臓器や組織の機能を個別に修復する方法論です。しかし、その局所性ゆえに、治療の副作用や整合性の問題が起こることもあります。 それに対して、中医学は、身体を大まかな機能単位(五臓六腑など)で捉え、「気」や「血」などのエネルギーの流れとバランスに注目します。そのため、一見関係なさそうな部位を調整することもありますし、「毒をもって毒を制す」といった戦略も使います。 なぜ統合が難しいのか? たとえば、中医学における「解剖学」は、五感を駆使した観察の積み重ねから生まれたもので、外からの触感と、臓器が自然崩壊した後の観察によって体系化されています。これを西洋医学の論理で説明するのは困難です。 また、西洋医学は、高精度な観察機器によるデータに基づいた科学体系であり、中医学が生まれた時代背景とはまったく異なります。この違いが、両者の「統合」を難しくしているのです。 それでも、歩み寄る道はある 互いの方法論をそのまま取り入れることはできないかもしれません。しかし、「相手を否定しない」前提に立つことで、共通点や変換可能な部分が見えてきます。 西洋医学の立場から、中医学の手法を実践し、そこで感じたことを測定データと照合してみる。 中医学の立場から、自らの経験則を西洋医学的な測定法で表現し、エネルギーの流れを解析してみる。 このように、互いの視点を理解しようとするプロセスこそが、統合の鍵になるのかもしれません。 次回は、中医学の基本概念「唯物観」についてご紹介します(※西洋哲学の「唯物論」とは異なります)。 ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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2025年06月05日

What Is the Five Elements Theory? A Flexible Framework for Understanding Energy Flow

Originating in ancient China, the Five Elements Theory (五行, Wǔxíng) classifies all phenomena in nature, the human body, and even emotions into five fundamental elements: Wood, Fire, Earth, Metal, and Water. These elements are believed to interact with one another in complex ways to maintain balance and harmony. This theory forms the foundation of various…